9月頭に『大細胞性消化器型リンパ腫』の診断を受けていた我が家の老猫トラちゃんが
2021年12月1日朝、16歳で亡くなりました。
最後は夫が抱っこして看取りました。
以下、当記事ではご報告を兼ねて改めて経過を綴りたいと思います。
リンパ腫を患う猫ちゃんの飼い主様にとって、少しでもご参考になればと思います
トラちゃんについて
老猫で腎臓を患っていたため抜本的な治療は困難な事、治療のストレス、乳幼児への
抗がん剤暴露のリスク等を勘案して、緩和ケアを行っていました。
トラちゃんの治療に関する経緯↓
o-bike.hatenablog.com
病の兆候が見られてから5か月以上、
余命宣告を受けてからは3ヵ月近く頑張ってくれたのですが、悔やむ事は多いです。
病気の発覚に至った経緯
6月中旬ごろから嘔吐が増え、嘔吐物に吐血が混じる症状が出始めました。
当初、掛かり付け医は一貫して腎臓病と老化の影響と診断していました。
血が混じるのは「吐きすぎて喉が切れたから」との事でした。
吐血が更に増えてからは、細胞性炎症性腸疾患(IBD)と誤診していたようです。
病名としては「アレルギー性の胃腸炎」とだけ説明されました。
この病と消化器型リンパ腫は、症状が非常に似ているため誤診されやすいようです。
掛かり付け医曰く
「確定診断するには内視鏡検査が必要で、
遠方の病院でないと設備が無い。また
麻酔を使うので、腎臓病の老猫には
リスクが高くおすすめ出来ない」との事。
しかし、血液検査も行わず所見のみでの診断に不信感を覚え、8月下旬ごろ
近隣の別の動物病院に転院しました。
9月の頭、一日トラちゃんを入院させて
腹部エコーと細胞診を行った結果、
悪性リンパ腫との診断を受けました。
無治療の場合の余命中央値はわずか2か月。酷く動揺しその場で泣きました…
↓上記の経緯は過去記事でも記載しています。
o-bike.hatenablog.com
病気の兆候、具体例
トラちゃんの腎臓がもっと健康だったら。更に6月にリンパ腫と判っていれば。
その上で、完全な標準治療(抗がん剤治療)を受けさせる事が出来たなら。
"たられば"を言えば切りが無いですが、この要件に当てはまる猫ちゃんは、きっと
沢山居るはずです。
だから、一見すると元気に走り回っていても
家族の猫ちゃんに以下の兆候が見られたら、かかりつけ医が何と言おうと精密な
検査を施してくれる動物病院に、即座に連れて行ってあげて欲しいと思います。
・4日に1回以上の頻度で嘔吐する
腎臓病であってもこの頻度は多いです
・トイレを失敗する、粗相する
急に頻度が上がったら要注意です。
・食欲が減り、偏食になる
これも腎臓病要因と誤認されがちです
・通常と異なる違和感のある動き、態度
普段通りにリラックスしていない、何かを
しきりに気にするような態度があれば
翌日に元に戻ったとしても、
診察を検討して欲しいです。
治療方法の是非については何とも言えませんが、難治性の病気では治療の成功率や
得られる余命、QOL(生活の質)の維持を天秤にかける事になり、
全く後悔の無い選択は難しいと思います。
最後を迎えるにあたって
少なくとも、今回の事に関しては
最終的にお世話になった動物病院の医師が正しい診断をしてくれた事で
トラちゃんの最後に寄り添い、受け止める時間を貰えたと思っています。
20歳を超える猫ちゃんの話題がよく聞かれる昨今、可愛く若々しいトラちゃんなら
まだ生きられるとばかり思っていましたが、
突然の別れにならなかった事はかろうじて幸いでした。
病気のリスクを抑えるだけでなく、
後悔しない為にも
動物病院の選定や検査は大事と、強く思った出来事になりました。
猫の平均寿命は15~16歳。7歳以上は「シニア」と呼ばれ、12~13歳以上ともなると
利用出来るペットホテルが少なくなります。
愛する老猫と暮らす皆様、どうか今ある暮らしを大切に、もし良ければ
動物病院での定期検査やペット保険等も再度検討してみて下さい。
今回の記事は以上です。